ワルシャワ:【展覧会】ポーランドはフォークロアの国か

個人的にずっと気になっていた、ワルシャワの国立アートギャラリーZachęta(ザヘンタ)で行われている展覧会「Polska- Kraj Folkloru?(ポーランドはフォークロアの国か)」に行ってきました。

この展覧会は戦後、社会主義のころにかけて大変盛んだった民芸活動を取り上げ、その政治的な意味や、プロパガンダとして使われた経緯、村から町への人の移動で変わっていったフォークロアの姿などをとりあげ、単なる工芸品の展示ではなく、フォークロアというものがどのように利用されてきたかを問う展覧会です。

Cepeliaは当時国有の芸術文化振興団体で、農村のフォークロア文化の国内外への宣伝、販売を担当していました。これは、Cepeliaがいかにたくさんの工芸作品を販売していて、国際的な評価をうけているかというスライド(要するに、「ポーランド芸術」を宣伝するプロパガンダです)

ヤノフ村の織り物も取り上げられていました。街のキュレーター・芸術家とのコラボレーションということで、私の記事にもよく登場するエレオノラ・プルティンスカ教授についての説明書きが。

農村芸術が町の生活に合わせてより使えるものにデザインを変化させていったという経緯の説明もありました。

個人的には、この60年代にザコパネの陶芸学校のプロジェクトで作られたという陶器がすごくよかったなぁ。ちなみに残念ながら、作者は不明
この展覧会、ザヘンタの工芸品のコレクションをたくさん展示しており、ポーランドの工芸品を知るという意味でも十分面白い展覧会ですが、工芸品が当時になっていた役割を問いかけるという本題が大変興味深い展覧会になっていました。
1月15日までです!
Zachęta Narodowa Galeria Sztuki
ザヘンタ 国立アートギャラリー
15.10.2016 – 15.01.2017
POLSKA — KRAJ FOLKLORU?
Plac Małachowskiego 3, 00-916 Warszawa