ヤノフ村で1965年に織られた年号入りの手紡ぎ手織りの貴重なタペストリーです。

 

現地では「カポヴェ」と呼ばれるタイプの織物展です。現在は織られていない、とても貴重な織物、その歴史は、ヤノフの織物が伝統文化として生き残ってきた理由そのものです。

ヤノフ村の織物は長い歴史の中で、時代の変化に合わせその姿を変えてきた工芸だといえます。

ポーランドに二重織の織物が伝えられた18世紀のころは、幾何学や伝統的な植物柄が中心でした。

1900年代前半都会を中心に、ジャガード織機の機械織の安価なラグが出回るようになると、手織り工房でもそのデザインに似せた織物が織られるようになります。

それが、カポヴェ(ベッドカバーという意味)と呼ばれるタイプの織物です。

当時、街で流行っていた、派手な色合いや、薔薇や百合、など華やかな花が織られました。

この時代のラグでジャガード織と手織りを見分けるのは一見難しいのですが、村で織られた手織りのものは、伝統的なモチーフと現代的なモチーフが合わさっているものが多く、それも価値づけをする一つの判断材料となります。伝統工芸の二重織りの流れを汲んでいる為です。

今回ご紹介の織物は当時の流行りの色や模様を取り入れつつ、よく見ると手織りの伝統的な模様(花は薔薇ではなく、伝統柄の花模様ですし、葉はオークの葉を模して織られています。)がふんだんに織り込まれています。

これを譲ってくださった方のおばあさんが織られたというタペストリーでしたが、村の織り手のプライドが感じられるようです。

糸は手紡ぎの双糸。双糸といえど大変細い糸で、織りの苦労を感じます。

時代が変わり、現在はより自然な色合いで、「村の生活」など、テーマ性のある織物が織られるようになったヤノフ村の織物。

伝統的な織物でありながら、時代のうねりにうまく対応し、生き残ってきたヤノフ村の織物。それは「なんでも織ることができる」絵織物だから。そして織り手たちの柔軟な姿勢ゆえです。

 

素材:経糸ウール 緯糸ウール

サイズ:横133㎝x縦195㎝ (フリンジ含まず)

1965年二重織りラグ

¥138,000価格
消費税込み