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ポーランド南部の山岳地帯ポドハレ地方で60年代に織られた、スマック織という織物です。「狩人」というタイトルで織られたクッションカバーです。

 

ポドハレは、山岳民族の木工細工や、金属細工、陶器や、革製品、羊毛産業など手仕事に富んだ土地でした。

戦後社会主義の政府がポーランドに立った際には、政府は国営の民芸会社(ツェペリア)を設立し、ポーランド各地の手工芸を支援します。

1947年には、ポドハレにも手工芸協会が設立され、土地の伝統文化に基づいた工芸品作りにため多くのデザイナーや工芸家がこの地で雇われるようになり、1950年代後半からは、アメリカ、ドイツ、ベルギー、オランダ、イギリスなどへ工芸品は輸出されるようにもなりました。

これは、社会主義政府のプロパガンダの一環でもあったわけですが、土地の文化振興という意味では、大きな力が働いていた時代でした。

スマックは、経糸に緯糸を指で編み込んでいくような技法の織物。

デザイン通りの絵織にするには結構な根気が必要そうな織です。

土地の羊毛を使い、天然染料で染められた糸が使われました。

60年代にはとても人気になり、1973年には、332人の人がここの手工芸協会で働いていたそうです。

しかし、社会主義の没落とともに、国営企業の後ろ盾がなくなった手工芸協会にもかげりが見えるようになり、残念ながら1996年に幕を閉じることになり、働いていた職人たちも去っていきました。

現在、私の知る限り、ポーランドにはキリムもスマックも織る職人はいません。

今回紹介している60年代の織物も時代に翻弄され、なくなっていったものの一つです。ポーランドらしさや土地の空気が沢山詰まったこの織物が失われてしまったのはとても悲しいことです。

 

サイズ:横54㎝x縦50㎝ 

素材:表面ウール 裏面ベロア生地(ポリエステル)

 

*大きさの比較は、最後の写真でもご確認ください。

 

*ポーランドよりお送りいたします。国際郵便の状況にもよりますが、通常10日から14日でのお届けとなります。

 

 

*60年代に織られたヴィンテージの商品になります。新品ではないため、状態などは写真でご確認ください。

ポーランド山岳地方 スマック織 クッションカバー 森へ

¥16,800価格
消費税込み
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